よくある質問 › サブエージェントとCLIって、結局なに?

AIに手分けして任せる方法(サブエージェントとCLI)

AIに仕事を任せる4つの入口。Claude Code の係・Codex の係・Claude Code CLI・Codex CLI。話すか、任せるか、投げるか

結論を先に書きます。AIとの付き合い方は「話す・任せる・投げる」の3つで、道具が2つ(Claude Code と Codex)あるだけです。

話す=いつものチャット。任せる=係(サブエージェント)に役割ごと渡す。投げる=1回の指示を投げて、結果のファイルだけ受け取る(CLI)。

どれも受講者がコマンドを打つ話ではありません。打つのは Claude Code。あなたはコピペで「どれを使うか」を指定するだけです。

係(サブエージェント)とは

親のチャットが頼み、係が別の部屋で働き、結果だけ戻ってくる。

係の仕組み。親のチャットが頼む→係が別の部屋(別のコンテキスト)で働く→結果だけ戻る。親の会話は汚れず、道具は絞れる

係は「役割を1枚に書いたファイル」です。名前・どんな時に使うか・使ってよい道具・働き方を書いておくと、親のチャットがその役割の仕事を係に渡します。

係は親とは別の部屋(別のコンテキスト)で働きます。だから親の会話が長くなっても汚れないし、係ごとに「読むだけ」「書いてよい」と道具を絞れます。

25-1 で作った「文章チェック係」も、8-5 の「CFO・CAO・CMO・CEO」も、この同じ仕組みです。

係でつまずく3か所(8-5 の設計にも入れてあります)

1つ目:係はセッションの開始時に読み込まれる。作った直後に呼べない時は、新しいチャットで呼び直す。

2つ目:係は人と直接は話せない。係が「質問文」を返し、親のチャットがあなたに聞く。8-5 の CEO の席がこの形。

3つ目:係は結果だけを返す。途中を見たい時は、親に「係の出す物の要点を3行で見せて」と頼む。

おまけ:Claude Code では係の中からさらに係を呼べる(公式=既定で3段まで)。ただし課題では1段で十分です。

Claude Code の係と、Codex の係

置き場所と呼ばれ方が違うだけで、考え方は同じ。

Claude Code の係は .claude/agents に、Codex の係は .codex/agents に、名札付きのファイルとして置く。どちらも説明文が呼ばれる決め手
Claude Code の係Codex の係
置き場所プロジェクトの .claude/agents/(1人1ファイル)。全プロジェクト共通なら ~/.claude/agents/プロジェクトの .codex/agents/(Codex CLI 0.157 の設定移行に登場する置き場所・運営実測 2026-09-28)
書くもの名前・どんな時に使うか(description)・使ってよい道具(tools)・モデル・働き方の手順役割と手順(形式は今日時点の公式で確認=コピペの【1】で AI に読ませる)
呼ばれ方「どんな時に使うか」の説明文に合う頼みごとが来ると自動で委任。名前を出して指名もできる(公式=@"名前 (agent)")親の Codex が係を立ち上げて仕事を渡す(設定 multi_agent が標準で有効・運営実測)
直す所呼ばれない時に直すのはコードでなく「どんな時に使うか」の説明文同じ(役割の説明文)
体験する課題25-1(係を1体)/8-5(役員4人)7-6・8-x の Codex 課題で「係にして」と頼めば同じ形で試せる

覚えるのは1つだけ。「係が呼ばれるかどうかは、説明文で決まる」。

だから係を直す時は、コードではなく説明文を1段具体的にする。25-1 のステップ2でやった調整です。

対話モードと、1回投げるモード(CLI)

CLI=ターミナルから動かす入口。同じ Claude Code、同じ Codex です。

対話モードは吹き出しが往復するチャット。1回投げるモードは1本の指示が入って1枚の結果が出る。自動で回すなら投げる方

Claude Code には3つの入口があります。デスクトップアプリ・ブラウザのクラウド(claude.ai/code)・ターミナル(CLI)。中身は同じ Claude Code です。

ターミナルの Claude Code は、いつもの対話に加えて「1回投げて結果を印字して終わる」モードを持っています。Codex も同じで、対話(ターミナル画面)と「1回投げる」(codex exec)の2つがあります。

Claude Code(ターミナル)Codex CLI
対話claude(いつものチャットと同じ)codex(ターミナルの中のチャット画面)
1回投げるclaude -p(print=結果を印字して終了)codex exec(非対話で実行)
指定できること使うモデル/出力の形(文章・JSON)/設定やスキルを読まない/MCPを読まない/続きから再開使うモデル/作業フォルダ/サンドボックス(読み取り専用・書き込み可)/最後の返事だけをファイルに/続きから再開
受講者が打つ?打ちません。コピペで「codex exec で Codex に聞いて」と書けば、Claude Code が正しい書き方を確かめて実行します(8-3・8-4・8-5 の型)
「投げる」が効く場面

同じ指示を何本も走らせる(比較・量産)。決まった時間に自動で回す(5-1 のルーティンの裏側)。別の道具に意見を聞く(Claude Code から Codex に「見落とし3つ」を聞く=8-5 のおまけ)。

「ノーコンテキスト」で比べる、とは

8-3・8-4 の運営実測で使った条件。同じ問題・空の部屋・同時スタート。

ノーコンテキストで比べる。空のフォルダ→設定を読ませない→4つ同時に投げる。差が出たら、それはモデルの差

いつものチャットには、設定・自分ルール・Skills・過去の会話が乗っています。それを全部外して「素のモデル」だけを比べるのがノーコンテキストです。

やったこと=モデルごとに空のフォルダを作る。Claude Code には「設定・自分ルール・Skills・MCP を読まない」指定(公式の非対話モードにある --bare と同じ狙い)、Codex には「AGENTS.md を読まない」指定を付けて、同じ課題文を4本同時に投げる。

効き目は数字で見えます。いつもの Claude Code が起動時に読む量は約14.7万トークン、ノーコンテキストは約3.2万トークン(運営実測 2026-09-28)。

実測の結果(Fable 5.1/Opus 5.5/GPT-6 Astra/GPT-6 Sol)

採点は Opus 5.5 が僅差で1位、GPT-6 Astra が1点差の2位。ただし審査員(Claude 側と Codex 側)はどちらも自分の側を高く付ける「自陣びいき」が出た。

持ち帰りは順位より「どのモデルが、どの罠に弱いか」。8-4 の採点を「罠を何個見抜いたか」にしたのはこのためです。

Codex の3つの入口(app-server は何者か)

ターミナル・投げる・アプリの裏の司令塔。見た目が違っても中身は同じ Codex。

Codex の3つの入口。ターミナルで対話/exec で1回投げる/app-server=デスクトップアプリの裏で動く司令塔

Codex の「App Server」は、デスクトップ版 Codex やスマホ承認(7-6)の裏で動いている司令塔です。アプリが画面を出し、その裏で App Server が Codex 本体を動かしています。

受講者が直接触る物ではありません。Codex CLI の一覧には「実験段階」と表示されています(codex --help・運営実測 2026-09-28)。

Claude Code にも同じ位置の物があります。アプリやプログラムから Claude Code を動かす仕組み(Agent SDK)で、claude -p はその「手で投げる版」です。

まとめ方

ターミナルの対話=人が話す。exec/-p=人か仕組みが1回投げる。app-server/SDK=アプリが裏で繋ぐ。この3段は Claude Code も Codex も同じ形です。

どれを使う?

やりたいことで選ぶ。迷ったら、まず対話で1回。

どれを使う? 役割を分けたい→係/自動で回したい→1回投げる/別の道具の意見→相手のCLI。迷ったらまず対話で1回
やりたいこと使う入口体験する課題
1回きりの仕事・まず試す対話(いつものチャット)1-1〜
同じ役割を何度も頼む・役割ごとに分けたい係(サブエージェント)25-1・8-5
同じ指示を何本も走らせる・自動で回す1回投げる(-p/exec)8-4・8-6・5-1
別の道具の意見を聞く(自陣びいき対策)・Claude Code から Codex に仕事を投げる相手の CLI に投げる(Claude Code → codex exec)8-3・8-5 おまけ・8-6
アプリから裏で動かすapp-server/Agent SDK(受講者は触らない)—

覚えるのは道具の名前ではなく、「話す・任せる・投げる」のどれが要る場面か。

よくある疑問

ここまで読んで残りやすい疑問に、短く答えます。

係(サブエージェント)と Skills は何が違う ▾ 開く

Skills=AIに渡す手順書(自分が読んで従う)。係=別の部屋で働く担当者(任せて結果だけ受け取る)。手順を残したいだけなら Skills、任せて結果だけ欲しいなら係。25-1 のステップ3で自分の言葉にする問いです。

係を作った直後、同じチャットで使えますか ▾ 開く

係はセッションの開始時に読み込まれます。呼べない時は新しいチャットで呼び直してください。クラウドの場合は、係のファイルを commit と push してから新しいセッションを開きます。

係が私に質問してくることはありますか ▾ 開く

係は人と直接やりとりできません。係が「質問文」を返し、親のチャットがあなたに聞く形になります。8-5 の CEO の席は、この形で「決めるのは人」を守っています。

-p や exec は、私がターミナルで打つのですか ▾ 開く

打ちません。コピペに「codex exec で Codex にも聞いて」と書けば、Claude Code が正しい書き方を確かめて実行します。ログインを求められた時だけ、あなたが Codex にログインします(パスワードは AI に渡さない)。

Codex の App Server は覚えるべきですか ▾ 開く

いいえ。デスクトップ版 Codex やスマホ承認の裏で動いている物、と知っていれば十分です。「実験段階」の表示があるので、名前や形は変わることがあります。

クラウド(claude.ai/code)でも同じですか ▾ 開く

係は同じです(リポジトリに push して初めて次のセッションで使える)。1回投げるモードも、クラウドの中で Claude Code が実行する分には同じです。手元のパソコンにしか無い物(デスクトップ版 Codex など)はクラウドからは呼べません。

まず係を1体、次に役員会

仕組みは読んで分かる物ではなく、1回動かすと分かる物です。